2008年3月15日土曜日

うだつが上がる

「うだつが上がる」とは出世することを意味するが、その語源となる「うだつ」が保存されている岐阜県美濃市と郡上八幡に行ってきた。

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写真は美濃市の「うだつ」である。
うだつは「卯建」と書くそうだが、写真の中央上部、二つの家屋の1階屋根と2階屋根の間に張り出すように設けられている屋根のついた小さい壁が「うだつ」 で、隣り合う町屋が隣家からの火事が燃え移るのを防ぐための防火壁として造られるようになったものだが、江戸時代中期頃には自分の財力を誇示する為の装飾 としての意味合いが強くなったという。
「あいつは、なかなかうだつが上がらねーなー」などと言われることにならないようにしたいものだ。
この前日には美濃市の隣町である郡上八幡に寄ってみた。
初雪が降って寒い寒い郡上八幡だったが、冷たい雨ではなく大雪が降ったので、お蔭で風情は一段と勝った。郡上八幡の見ものは400年前に城主が築いた用水 路と、城主自身が音頭を取って盛んにした郡上踊りである。町中に張り巡らされている用水路は美しい水の流れを段々に別けて「飲み水」、「野菜を洗う水」、 「洗濯水」と使い分けている地域もある。
写真は組合を作って大切に使っている地域だ。
                  
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郡上踊りの実演会場では「見物の方も手振りだけでも踊ってみてください」と促されて恥ずかしながらやってみた。今も7月から9月の30数日間全国からの観 光客を集めて踊り狂うのも道理で、特に下駄を打ってカーンと響かせる踊りは心がワクワクする。来年の本番に参加してみたいと思う。同行希望者はお知らせあ れ。
それにしても、小京都と言われる郡上八幡の町は「城主が優秀だと何百年の間も領民を幸せにする」ことを証明している。私も小なりと云えども組織の長、身の引き締まる思いで見て来た。

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