2008年8月1日金曜日

公衆マナー

定められた公衆マナーが全然守られていない2つの例について考える。
その1.電車の「優先座席では携帯電話の電源をお切り下さい」とアナウンスが繰り返されるし、窓には電源OFFのマークが張られている。オマケに吊皮がオレンジに塗られて電源OFFのマークがあるが、優先席に座る大多数の乗客は全く悪気もなく、携帯電話を使い続けている。この様子を見ていると「優先座席では携帯電話の電源をお切り下さい」という警告は何事が起った時の電鉄会社のエクスキューズに過ぎないことがハッキリする。本当に守らなければならないルールなら、一週間くらい連日乗務員を巡回させて、「優先座席では携帯電話の電源をお切り下さい」と呼び掛けるべきだろう。及び腰の電鉄会社とそれを馬鹿にする乗客の構図は、それを毎日目にしている小学生や中学生に「公衆マナーは守らなくてもいいよ」と毎日教育しているようなものではないだろうか。長い目で見れば実に悪い教育である。
その2.私は通勤に京王井の頭線と都営銀座線を使っている。銀座線の渋谷駅の朝の満員時には3列縦隊に整列して乗車する「整列乗車」が指導され、よく守られている。次の次の列車を待つ乗客たちはその右に3列で並ぶ。狭い構内を有効、安全に使う当然の処置であるが、これが守られるのは乗客たちの自発的なマナーの良さだけではない。駅員たちが繰り返し「整列乗車」をアナウンスし、体を張って割り込み乗車を防ぐなどの日々の努力が乗客のマナーを育ててきたのだ。
一方、井の頭線渋谷駅の帰宅時は同様に狭い構内にこっちは2列の待ち行列が並ぶ。足元には3列の表示があるし、「3列に並んでお待ちください」と言うアナウンスもあるが、みんなが2列なので後ろから来た人が3列目を作るとズルになるので、止むなくみんなが2列に並ぶ。帰宅時は2列の長い列が反対側の方にも伸び危険ですらある。しかし、ホームで整理に当たる駅員たちは見て見ぬふりを決め込んでいる。帽子に金色の帯が付いている助役さんも知らぬ風である。だから、マナーが一向に改まらない。
これは乗客のせいではない。何故なら同じ渋谷で乗り換える乗客たちが銀座線ではキッチリとルールを守っているのだ。

2008年7月31日木曜日

グラスワイン一杯3万円

赤坂の大評判のパン屋さんの階上にあるカフェというのかレストランなのか、とにかく、あのロマネコンティを一杯3万円で飲ませると言う。
一杯3万円じゃなかなか売れなくれ、飲み残しが大問題じゃないですか?と野暮な質問をすると、「大体1週間で一本開きますから」と平然としたものだ。技術的には1年間は質が低下しない工夫が出来ていると胸を張る。
ロマネコンティと言うと面白い経験がある。インテル時代に上場で大金持ちになった人が「西岡さん、ロマネコンティを飲みにおいで」とオフィスに誘って頂いたので、高校の先輩の有名N教授と二人で飲みに行った。
素晴らしいオフィスで彼が振る舞ってくれたのがロマネコンティのプレミアム物(ワインの分からぬ当方は年代も憶えていない)とそれよりはちょっと若いのとオーパスワンの3本でビンテージや詳細は何にも憶えていないが、オークションで競り落とした値段が計200万円だったそうな。
ワインの分からぬ僕でも「とにかく、美味しい」ことは分かりました。ところがN教授は大のワイン通で、「旨い! 西岡君、君はワインが分からんと言ってたね。これ勿体ないから飲むな」だって。一年でも先輩は絶対だから「君は飲まずに俺に飲ませろ」って言うんですよ。貴方ならどうします?
もちろん、僕は同じだけ楽しみました。

ちゃりんこににけつ?

「ちゃんりんこに2ケツ」していて転んで大ケガをしたと可愛い女子学生が言っていた。「ちゃんりんこに2ケツ」とは、つまり自転車に二人乗りと言う意味である。
昔、シャープの研究所長として新設研究所の設計図の説明を受けていた時、建設会社の人から「女性トイレは4ケツにしようと思いますが、5ケツ要りますか?」と言われたことがある。「5ケツ? 表現が悪いねー!」と想像力を働かせて驚いたら、「ケツは穴です。お尻のケツではありません」と教えられたことがある。そりゃそうだろうよ。
しかし、女子高生の2ケツは自転車に乗っている二つのお尻のことでしょうね。
もう相当以前からTシャツやパンツといった衣類は当然ながら、日本語のユニセックス化が進んでいる。
僕が始めて経験したのは女子高に通う従妹の体育会に家族で行った時だから40年も前である。女子高生たちが「おーい、お前ー」と呼び合っているのを聞いてゾッとしたのが最初の経験だ。
考えてみれば日本語のように男性語と女性語の区別のある言語は世界でも少ないだろう。アメリカでは美しい女性が平然とビックマックにかぶりつきながらguysを連発しているが、日本の女性たちにも遅まきながら超スピードで後を追いかけている人たちがいる。満員電車の化粧は言い尽くされたが、しかし、言い尽しても言い尽くしてもやっぱり「馬鹿!」と心の中で叫んでいるのだが、一方、綺麗に化粧を済ませた女性が朝の満員電車でサンドイッチやおにぎりに文字通りカブリ付いている。

2008年7月14日月曜日

こんなのアンフェア-だよ!

最近はネットからいろいろ簡単に購入できたり予約できたりと便利なことはこの上もない。しかし、一旦申し込んだ予約をキャンセルする仕組みが組み込まれていないサイトがあって困り果てることがある。こんなのはフェアじゃないですね。
おびき寄せて申し込むのはネットで便利にしておいてキャンセルしようにも仕組みを組み込まないのは意図的な悪意さえも感じられますね。
先日も、海外のレッキとした航空会社のサイトからのフライトの予約に際して、キャンセルポリシ-も確認して予約をしたのだが、その翌日、いろいろ検討の結果、別ルートがベターだと分かってキャンセルをしようとするとネットでは方法がない。
サービス窓口の電話番号だけは書いてあるので電話をしても、ずっと話し中で手の施しようもない。キャンセル成立が遅れるとクレジットで引かれたお金が返って来なくなるのだから電話がずっと話し中なのは悪意のある作戦ではないかとさえ思ってしまう。サイトをいろいろ調べて「All about us」をクリックし、「Contact us」から出てきたContact Formにキャンセル情報を書き込んで送信したところ翌日になって次のような返信が届いた:
Dear All,
Thank you for contacting us.
We would like to inform you that, indeed, there is no way to amend or cancel a booking through our website, but only through our Call Center department which operates daily 0700-2300 local time or by mail at this address.
このように申し込みはネットで簡単だがキャンセルを難しく仕組んであることを自分たちで認めているではないか。しかも電話はやっぱりずっと話し中だった。
最終的には返信メールアドレスにメールして、やっとのことでキャンセルは出来たのだがレッキとした航空会社のHPでもこの様である。意図的にキャンセルを不便にしてあると考えざるを得ない。
会員申し込みでもそうですよ。軽い気持ちで一旦会員になると退会するのがとっても難しいサイトは山とある。携帯電話のサイトもその典型が多いですね。
こういうことも消費者が声を出して見張らないとダメですね。

2008年6月27日金曜日

e-womanの佐々木かをりさんの対談に

西岡の昔の仲間が登場しました。田澤由利さんは僕がシャープのコンピュータ事業部長だったときにパソコンの企画部員として大活躍してくれた人です。
その後、結婚して北海道の北見に定住し、社員10数名と130名のテレワーカーを組織するベンチャーの社長として大活躍しています。
佐々木かをりさんはe-womanとユニカル・インターナショナルの社長を務めるかたわらでフジテレビの「とくダネ!」のコメンテーターとしても活躍されていますので、みなさんよくご存じだと思います。
佐々木さんが毎年夏に開催される国際女性ビジネス会議では第2回目に基調講演をやらせて頂いたり、田澤さんと同じ対談にも登場したことがあります。
今回の対談では起業家として母として妻として獅子奮迅の大活躍をされる田澤由利さんのビジネス・パーソンとしてのHistoryに佐々木さんがきりこみます。お二人の出会いや田澤さんのキャリア・デベロップメントの中で西岡が何度も登場させてもらっています。
こっぱずかしいことですが、嬉しいことです。ご紹介します。
http://www.ewoman.co.jp/winwin/121ty_second/index.html

2008年6月11日水曜日

香港事情

先週は1泊で香港に出張した。6月中旬の今、気温が30度を超える。しかし、寒い。街中はもちろん湿気も高くて暑いのだが、この国は至るところ冷房が効き過ぎている。まず、空港から乗ったエアポートエクスプレスの座席では足元からさっと襲い掛かる冷気に思わず「寒―!」と手に持っていた上着を膝に掛けた。街へ着くと街は暑い、なにしろ30度を超えているのだから。なのに、ホテルもショッピング街も、建物の中に入ると、とにかく寒い。ミーティングルームで2時間会議をしたがメッチャ寒かった。
そう言えば、インテル時代にアメリカ本社に出張で行くと冷房がキンキンに効いていて本当に寒かったものだ。そんな部屋で終日会議をするわけだから日本人にはたまったもんじゃないが、あちらの人たちは平気で、半袖のポロシャツで寒そうな顔一つしないのだ。
しかし、そんな風に寒さに強いのは自慢にならない。冷房による寒さに強いなんて愚の骨頂である。適度を超えた冷し過ぎを止めようとの声が何故大きくならないのだろう。
しかし、香港のエアポートエクスプレスは清潔で便利だ。成田空港からのJRエクスプレスは恥ずかしいですね。

2008年4月14日月曜日

電話のマナーを二つ

みなさん、携帯電話でお話するときは、もうちょっと声を落して、多少はひそひそ気味に喋りませんか?
そもそも携帯電話はいろいろの理由で相手の声が聞きにくいことが多い。
我々の声だけを拾うべきマイクが、周囲の雑音も拾ってスピーカーから聞こえるので、肝心の相手の声が相対的に聞こえにくいという技術的な問題もある。むかし、雑踏で公衆電話を掛けるときには受話器の口元を手でふさいで周辺の雑音を拾わないようにしていましたね。受話器を当てない耳を塞ぐよりもずっと効果的でしたね。あの現象です。小さな携帯電話ではマイクが遮蔽出来ずに余計に雑音を拾って自分の耳に入ってしまうのです。

そして、相手の声が聞こえにくいと我々はついつい自分が大きな声で話すことになります。街中で携帯電話にペコペコ頭を下げながら声高に言い訳をいったり、部下を叱ったり、ゲラゲラ笑いながら頭を掻いたり、無作法だし、迷惑だし、恥ずかしいですねー! みんなでちょっと気を付けませんか。

もう一つは携帯電話に限らない電話の基本的なマナーの話です。
電話で話していて、要件が終わると直ちにガチャっと電話を切る人が多いですね。失礼ですねー!これは。
単に失礼なだけではなくて、要件が終わろうとする瞬間に「あっ、そうそう、もう一つお話がー、、、」と言いだしたとたんに相手は気付かずに「ガチャン」と切ってしまうことがあります。
このブログを読んで頂いている方々もちょっと振り返って見てください。
「だって、話が終わったら電話を切るのは当然」と思いますか?
私は電話を切るにもマナーがあると思います。
小学生時代だったと思いますが、私の家に初めて電話が付いたとき、「相手の人が電話を切ってガチャンという音を聞いてから自分も受話器を置きなさい。それが電話を使うときの作法です」と母親に教えられました。それ以来60年間、そうしています。いまでも相手が電話を切るのを聞いてからこちらも電話を切るようにしています。
もっとも私もすでに65歳、ほとんどの相手が年下になります。そして多くの人は敬意を払って私が切るまで電話の向こうで待って頂いているようです。ありがとうございます。だから滅多にはありませんが、偶にはあります。いつもそうする人は決まっているようです。人柄が表れますよね。